ろくすけごろく / 第7回
見つめること
文・永麻理
新型コロナウィルスに翻弄されるなかで過ぎた2020年の春。 外出自粛を求められて過ごした前代未聞の生活にあって、 私を含めて多くの人たちがいつも以上に 政治のあり方・動きに注意を払うことになりました。 家で過ごす長い時間に、それまで見ることもなかった国会中継を見て、 「政治は政治家に任せておけばいい」 という認識がぶっ飛んだという若い人もいました。 検察庁法改正案に対してのツイッターデモが大きなうねりを生み出し、 国民一人一人の発信が政治に影響を与えることができるのだと 実感した人も多かったと思います。 コロナ禍の危機感が社会全体を覆うことで、 私たちは否応なしに、前よりも少しだけ この国の政治がちゃんと機能しているのかどうかを意識し チェックするようになったのではないでしょうか。 そんな流れで思い出した≪ろくすけごろく≫
「人間はじっと見られてると悪いことってできないもの。 みんなでじっと見つめていることも反対運動のひとつです」
見つめているうちに 声をあげて闘う人も出てくるかもしれないし、 そういう行動にまでは移さない人もいていい。 見て何を思うか、どうしたいかは人それぞれ。 静かな一人だけの「運動」もある。 ただ、政治は自分の生活に直結するものだから、 それぞれのやり方で見つめ続けることは大事だし、 見たこと聞いたことを誰に言うでなくとも覚えておくことが大事。 父はそんなことを言っていました。 先週この国では、 首相が「百年に一度の国難」と表現していた状況なのに、 解決すべきことが山積しているはずなのに、 どういうわけか、会期延長を求める要求を否決してまで 国会が閉会されました。 このこともよーく覚えておこうと思います。
