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​文:永麻理

「忘年会」とは

2020年もあと半月ほど。

今年はいつものような年末ではありませんから、

集まってお酒を飲むような忘年会はなし、という方も多いことでしょう。


その忘年会についてのろくすけごろくです。


江戸時代には忘年会という言葉はありませんでした。

「年忘れ」といっていました。その「年」は年齢の方の「年」です。

いろんな世代の人たちが年を忘れて一緒に「お疲れ様でした」という会だったんです。 それがいつの間にか変わってきて、今では 「今年あった嫌なことは忘れちゃおう、新しい年が来るんだから気分も一新しよう」 というのが忘年会だと思っていませんか。 日本人は嫌なことを忘れるのが大好きなんですね。 「全部水に流して、できればなかったことにしたい」って。 でも、世の中には忘れちゃいけないことってあるはずです。 忘れてしまいたい気持ちもあるだろうけど、忘れてはいけないことは絶対に忘れない。 忘年会を楽しむのはいいんですよ。 でも、楽しみながら、自分のことだけじゃなくて 政治、経済、社会情勢のあらゆる情報の中から忘れてはいけないものを確認しましょう。 もう一回言います。 「忘年会」は忘れるのではなくて、その年に起きたことを忘れないための会。 そして新しい年を迎える。 さっぱりした気持ちになった時でも忘れないものを引きずっていく。 この「引きずっていく努力」をしなければいけないと思います。


今年に関して言えば、六輔に言われるまでもなく

忘れるのが得意な日本人でもそうそう水に流せないことだらけでした。


全世界が新型コロナウィルスという共通の災厄に見舞われて

私たちは何を経験したのか。

それぞれの国のリーダーはどのようにこの難題に立ち向かったのか。

日本はどうだったんだろうか・・・

自分は何をしてきただろう・・・

思い返すことは山ほどありますね。


父が生きていたら、どんなことを思い、どんなことを言っただろうと

考えることもしばしばでした。


誰にとっても忘れがたい2020年、

来年にもその先にも「引きずっていく努力」をきちんとしなくてはと

自戒を込めて、今年の残りの日々を過ごそうと思います。



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